配置とバランスを整えるだけで変わる!伝わるデザインの作り方
レイアウトとは「何をどこに、どんな見せ方で配置するか」を指し、デザインの伝わりやすさを大きく左右する重要な要素です。
この記事では、整列・近接・反復・対比の4原則や黄金比、三分割法など、安定感や動きを生む手法を紹介します。初心者でも実践しやすいポイントをわかりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
デザインの配置とバランス(レイアウト)の基本原則
デザインの「配置とバランス」を整えるうえで欠かせないのが、整列・近接・反復・対比の4原則です。一見感覚的に見えるデザインも、実はこれらの原則に基づいて構成されています。
| 原則 | 定義 | 効果 | 具体例 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 整列 | 要素を規則的に揃えて配置する | 見た目がそろい、視線がスムーズに流れる |
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揃え方が混ざると雑な印象になる |
| 近接 | 関係のあるものを近く、関係ないものは離す | 情報がまとまり、理解しやすくなる |
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| 反復 | 同じデザインの要素を繰り返す | 統一感やリズムが生まれ、印象に残る |
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多用すると単調になるので強弱をつける |
| 対比 | 大きさや色などで差をつける | 目立たせたい情報が強調され、優先順位が明確になる |
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差が弱いと目立たないため、はっきり差をつける |
レイアウトの4原則を意識すると、デザインに自然なまとまりとリズムが生まれます。特に、整列と近接は情報整理の基本であり、反復と対比は視覚的な印象を整えるためのテクニックです。
例えばポスターやチラシを作るときに、見出しと本文の距離、画像の位置、文字サイズの違いなどを意識して配置するだけで、ぐっと見やすく伝わるデザインになります。
デザインはセンスだけでなく、理論に裏づけられた構成も大切です。まずはこの4原則を意識しながら、「よりよく、伝わりやすいレイアウト」を考えましょう。
デザインの配置とバランス(レイアウト)のポイント
レイアウトを整えることは、情報をわかりやすく整理し、伝えたい内容を無理なく届けるための重要なポイントです。ここでは、レイアウトに安定感や動きを与えるための基本的な考え方を紹介します。
シンメトリーとアシンメトリー
シンメトリーかアシンメトリーかによって、デザインの印象は大きく変わります。安定感や整った印象を出したい場合と、個性や動きを強調したい場合では、それぞれ適した手法を選ぶことが重要です。
| 手法 | 特徴 | 印象 | 具体例 |
|---|---|---|---|
| シンメトリー | 左右対称(デザインの中心を軸に左右をそろえる) | 落ち着き・安心感・フォーマル | 企業ロゴ、名刺、招待状など |
| アシンメトリー | 非対称(左右の要素をあえてずらして配置) | 動き・現代的・個性的 | 広告バナー、雑誌の表紙、Webデザインなど |
左右対称のレイアウトは整理された印象を与え、フォーマルな場面に適しています。一方、非対称のレイアウトは視線を自然に誘導し、動きや個性を感じさせるデザインに効果的です。ただし、要素の配置バランスを誤ると不安定に見える場合があるため、全体の調和を意識することが大切です。
黄金比と三分割法
自然で心地よいバランスを作るとき、比率や配置のルールを意識することが役立ちます。
| 手法 | 特徴 | 印象 | 具体例 |
|---|---|---|---|
| 黄金比 | 1:1.618…の比率を基準に要素を配置 | 美しさと調和、安定感 | ロゴや見出しの位置を黄金比ラインに置く |
| 三分割法 | 画面やページを縦横三分割し、交点や線上に配置 | 視覚的にまとまりが良く、印象的 |
|
黄金比や三分割法を意識することで、規則的でありながら自然な美しさを演出でき、初心者でもバランスの良いデザインを作りやすくなります。
ただし、これらの比率や配置ルールは「必ず守るべきもの」ではありません。あくまで目安として柔軟に取り入れ、全体のバランスや雰囲気も意識しながら調整してみてください。
見せたい要素の優先順位
デザインでは、まず「何を一番伝えたいのか」を明確にし、情報の整理を行うことが大切です。
優先順位をはっきりさせることで、視線の流れが自然になり、伝えたい内容がすっと届くデザインになります。
例えば、メインコピーは目立つ位置に大きく配置し、写真やイラストは視線が集まりやすい場所に置きましょう。
補足情報はあえて小さめにまとめることで全体の印象が整い、読み手にも情報の優先度が伝わりやすくなります。
反対に、すべての要素を同じ大きさや色で並べてしまうと視線が散ってしまい、伝えたいことがぼやけてしまうので注意が必要です。まずは「伝える順番」を意識して、よりよく伝わるレイアウトを心がけましょう。
余白(ホワイトスペース)の効果
意図的に空間を設けることで、デザインには自然なゆとりと上質さが生まれ、視認性も向上します。余白は単なる「空き」ではなく、情報を整理し、重要な要素を際立たせる大切な要素です。効果的に使うことで、デザイン全体に心地よいリズムが生まれます。
主役となる文字や画像の周囲には十分な空間を確保し、文章は段落や行間を整えて読みやすさを高めましょう。枠内に文字を配置する場合も、枠と文字の間に適度な余裕を持たせると全体が落ち着いて見えます。詰めすぎず広げすぎず、バランスを意識して配置することが重要です。
デザインの配置とバランス(レイアウト)を考えたデザイン例
デザインは、ちょっとした配置や余白の工夫で大きく印象が変わります。下の例では、分かりやすく、文字や画像の配置を見直したデザイン例を紹介していますので、参考にしてみてください。
■Webバナー広告
キャッチコピーを際立たせ、周囲に十分な余白を設けています。視線が自然に誘導され、重要な情報がすぐに目に入るレイアウトに整いました。
■チラシ
メインを大きく配置し、補足情報を整理しています。これによりデザイン全体がすっきりまとまり、伝えたい内容が自然に際立つ構成になっています。
■プレゼン資料
三分割法を意識して要素を配置し、余白を十分にとることで、全体の読みやすさが大きく改善されました。情報が整理され、視覚的にも理解しやすいレイアウトになっています。
まとめ
デザインはセンスだけに頼るのではなく、配置とバランスによって印象や伝わり方が大きく変わります。記事で紹介した基本のポイントを活用すれば読者に分かりやすく、訴求力のある情報を届けることが可能です。
当店では、ポスターやタペストリーなどオリジナルデザインで作成できる商品を取り揃えております。豊富なラインナップから簡単に注文できますので、ぜひご検討ください。